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ゆるゆる育てる書評『世界は贈与でできている』近内悠太著 (たぶん買ったほうが早いと思うよ)

日々の暮らしの中で、ちょっとしたむなしさや、生きづらさを感じている、あなたの心を救ってくれる一冊になるんじゃないかな。

資本主義のルールの中にあって、見すごしがちだけれど、大切な『贈与』の世界。社会が、与えられたもので、できていることに気づくことができ、新たな視点で社会と出会いなおせる。

生きにくい世の中ですが、心がかるくなり救われました。

今年一番、心が救われた書籍

ここ最近のお気に入りは『世界は贈与でできている』という書籍です。

今年読んだ本の中で、いちばん響いたかもしれない。

この世を動かしている資本主義経済は、

お金と物やサービスを交換することで成り立っています。

けれど、それだけでは成り立たない『お金で買うことのできないもの』の存在。

それを本書では『贈与』と呼び、その成り立ちや原理をあらゆる角度から解説しています。

お金では買えないもの

信頼関係や助け合い、親子の愛や尊敬、敬意や名誉、誇り、やりがいなど。

贈与の原理を知ることで、「生きる意味」や「仕事のやりがい」が、どんなふうに機能しているのかを知り、お金で買えないものが、実は、社会とのつながりを深く関係づけ、見返りを求めない愛の連鎖でこの世が成り立っていることがわかります。

自分がどうありたいのか、何をしたいのか、見えないんだけれど、たしかな何かをつかみ行動することができるようになるのではないでしょうか。

キーワードである『贈与は、受け取ることなく、開始することはできない』を軸に、新たな視点で社会と出会いなおすための、きっかけをくれる一冊となりました。

この不可思議な言葉が、社会を動かす影の力となっているのです。そのことをこれから読み解いていきたいと思います。

プレゼントの謎

どんなに高価なものであっても、自分で買ってしまえば、それは「モノ」でしかないのです。(お金と商品を交換する資本主義の定義)

ですが、プレゼントされることによって、単なる商品だったものは、唯一無二の特別な存在へと変わります。

他者から贈与されることでしか、本当に大切なものを手にすることはできないのです。

市場経済は、お金と物やサービスを交換することで成り立っています。

一方、贈与はお金では買えないもの、見返りを期待しないものとして存在していますが、

その理由は贈与の特殊性にあります。

贈与は、過去に受けとった贈与に対する返礼だからです。

タイムラグがあるのです。受け取ったことへの、負い目であったり、後ろめたさが、次への贈与を発動します。

作成の途中ですのでつづきを楽しみにしていてください。

2022年12月26日